星のまなざし

星のまなびばが生まれるまで

星のまなびばが生れたとき~2012年
創始者(中西れいこ)のインタビュー。

インタビュアー(以下「イン」)
「星のまなびば」は占星術を座学として「学ぶ」ではなく
ワークショップとして「感じる」ものですが、
この面白いコンセプトが生まれた背景は?

中西れいこ(以下「中西」)
2010年、コーアクティブコーチングを学んでいたとき、
ワークショップの楽しさに魅了されました。
その場を創るリーダーの在り方(being)に驚いたのです。
当時の私は離婚直後で、自己否定の塊でしたが、
それでも私の可能性を信じてくれる人がいる!
職業的な必要性から生じる信用や信頼ではなく、
上から目線でなく、私自身の弱さを知っても信じてくれる。
彼らと共に過ごす時間があって、
私は徐々に自己受容と信頼を深めていきました。
そこにあった姿勢は「おしえる」でなく、
「よりそう」「自分に還るように導く」でした。
そんなリーダーの存在が私の本質を大きく変えたので、
「私もそんな人になりたい!」と。
しかし、当時の占星術業界は、専門知識がある
カリスマが開催する学問講座が多く、
「よりそう」ではなく「おしえる」が中心でした。
確かに知識の習得には講座は必要なプロセスです。
でも自分自身は講座に情熱が向かず、
カリスマ講師にもなりたくなかった。
平和のための活動を仲間と共にしたい…と考えました。

イン: 占星術を関口先生に学んだきっかけは?
中西: 関口シュン先生の視点の深さと広さ、
愛情や包容力の大きさに感動したからです。
先生の講座は座学ですが、ライブ感があって飽きないので、
結局、先生の講座は四回受けました(笑)
一回目は自分を知るためでしたが、回を重ねるうちに
「人間の多様性」に魅了されたのです。
先生から受け取った大切な本質は、
「人は多様であり、12通りの価値観がある」という真理。
多様性を思考ではわかっていましたが、
それでも人とのすれ違いは必ず起きました。
しかし占星術を通じて、より深く人を客観的に
理解できるようになってから、違いは問題ではない…と気が付き、
とても楽になりました。その違いが多様であるからこそ、
私たちは愛を学ぶことができるのだ…と。
それは占星術の知識を越えて、
関口先生の在り方からも学んだ大切なことです。

イン:そこから占星術のワークショップが生れたのですか?
中西:自分はカリスマ講師には向いてない…と思ったのと、
関口先生を超える講座は私には出来ない…と感じたので、
早々にその道はやめました。
諦めるでもなく、「それは私の道ではない」と淡々と(笑) 
それで自分を見つめると、「場を創る」才能を感じたのですね。
さらにいうと「多様な声を楽しめる自分」を発見したのです。
そして「対話」の手法を知って、これだ!と思いました。
くわえて「対話」は自分を活かす分野でもありましたが、
同時に世界に必要な要素を内包していることにも気が付きました。
とくに日本は「和を大切にして、場の空気を読む」傾向があって、
「他と違っても声にして出す」という対話の概念は
根付いていないのだ…と思いました。見えない何かに抑圧されてる…
この閉塞感があるかぎり、人と人はつながれない。信頼し合えない。
そうだとしたら、社会の根源が揺らぐのも当然のことだろう…と。
だから「対話」を活動したくなったのです。

イン: 占星術を離れて、社会活動のような感じですね。
中西:今でも変わらずに占星術は人類の叡智であり、
宇宙と人との絆を取り戻す大切な学問だと信じていると同時に、
私の人生の目的は「平和な世界の実現」です。
その信念を組み合わせると、「占星術の叡智をつかえば、
人と人は理解しあえる」という意図でした。
だから講座ではなく、ワークショップである必要があったのです。
そして「平和な社会の実現」のためには、
占星術に興味がない人とも「人間の多様性」を伝える時間を
共有したかったので、「占星術」を前面に出さない工夫もします。
占星術はツールであって横糸。縦糸になる使命や目的、
テーマは「平和」です。その気持ちは今も変わりません。

イン: どのあたりが関口先生の信念と響きあうのですか?
中西:関口先生は、占星術のロジックを前面にだすより、
目の前のクライアントの心を大切にします。
その人が何を感じていて、どうしたいのか?
そこを起点に、よりよい自分の活かし方を、
対話を通じて共に考えてくれます。そこには、占星術家でもあり、
対人職のあるべき姿、「相手の可能性を100%信じる」を感じます。
さらにいえば、人間の感性を尊重していること。
その信念はまなびばのリーダーにもあり、
みんな同じ志を共有する仲間です。

イン: 利益を出すなら「星のまなびば」のリーダーを
資格制度に出来たのに、どうして資格化しなかったのですか?
中西: 「リーダーとは奉仕の人」…と信じているからです。
高額な資格にしてしまうと、どうしても人は
「その費用を回収せねば!」と考えてしまう。
それは魂の成長にとっては遠回りだな…と思ったのです。
そしてリーダーは「学んだらなれる」ではなく、
「行動して失敗して経験する」ことで成長するもの。
それよりも純粋に「誰かのために開催したい!」の気持ちだけで、
その人はリーダーの旅に出た…と思うのです。
リーダーの旅を始めるのに必要なのは資格ではなく「心意気」。
始めるのに必要なのは「誰かのために!」という奉仕の気持ちです。
そこを強調したかったのだと思います。

イン:「星のまなびば」は占星術が中心で始まりましたが、
そののち「占星術以外でも」になったのは何故ですか?
中西: 最初は「占星術」をつかいましたが、
あるとき「占星術はツールの一つだ」と気が付きました。
何が私の表現したい本質か?と問われたら「平和な世界」であり、
そのためのツールは占星術だけではない。
大切なのはツールではなく、人が源にある魂につながることで、
自分の心のままに語ること。生きること。それが平和だと思います。
占星術は確かに最強のツールかもしれませんが、
人生の智慧を教えた映画や本なども、取り入れたくなりました。
「星のまなびば」の星は、最初は占星術の「星」でした。
でも今は「星」とは自分の心であり、夜空の星であり、
そして惑星地球のこと…と思っています。
自分をまなび、星を知り、地球を学ぶこと…だと。

イン: これからの「星のまなびば」はどうなるのでしょう?
中西:いま私はリーダーとして場を開催するのではなく
後に続くリーダーたちの育成に力を注いでます。
リーダーが進化すればエルダー(賢者)になると信じてますが、
それは一人ではなれません。そして一回開催したら
真のリーダーになるわけでもない。それは旅の始まりなのです。
その旅は「心意気」で始まっても、
その体験を智慧に結晶化させる旅には仲間が必要です。
どのように仲間と力を合わせていくのか?
自分の個性を活かしていくのか?
一人では達成できない旅をガイドするのも
「星のまなびば」の役割だと感じています。

私たちがみているビジョンは、「焚火」です。
日本のどこかで今日も「星のまなびば」の焚火が焚かれていて、
人々が集っている。それはキャンプファイアーのように
大きな火ではないけど、とても落ち着く小さな灯なのです。
そして、その火を灯したリーダーが集う
ひとまわり大きな火では、
平和の智慧が話し合われている…
そんな光景を夢見ています。
そして、それは2017年から実現しつつあるのです。