自由になることを　止めてこそ

自由になれるもの
　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
また　自由になれるということは

日々の労苦　夜々の涙　窮乏の恐れが

消えるときではなく

それに縛られることなく

それを超えて　立っていられるとき

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
今　自由になろうと　心身から　

引き剥がそうとしているもの

このままでは　自由になれないと

人生から　捨て去ろうとしているもの

煩わしさと苛立ちの　元凶として

関係を　断ち切ろうとしているもの
　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
それらは　すべて　

自分で選んだものではありませんか

自分が　憧れ　求め　手に入れたもの

誰かが　無理に背負わせたものではない

不安は　自分の心にこそ敷かれている

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
望んだもの　恐れたもの

愛しんだもの　忌み嫌ったもの

追い求めたもの　逃げたいもの

これらは　自分自身を

個性足らしめてきたもの

光と影のカーテンが　絡み合い

対になって　包み合っているもの

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
どれほど　影を嫌い　振り払っても

その影の源である　光を見ぬのなら

光は　さらなる他の光の影となり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
その影という枷を持たぬのなら

その自由は　より大きな自由のための

枷や影となって　現れるだろう
　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
真なる解放は　自由ではなく

不自由さを抱えつつも　超えて

前を見て　起っていられること