世界の中では　その悪が猛威をふるい

気象は異常に　水は荒れ　大気は熱く

人生は　分離と孤独に　あふれる

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
この原罪をもった人間が　自らの力だけで

救済を実現することは　不可能だろうに

人間だけの力で　理想を実現出来るという

幻想こそが　悪を生んできたのなら

そこから　離れて　人間の外にある力に

目を向けていかねばならないだろう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

救済は　見えない外の世界と　共にある
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

行き詰っている社会の中だけにいては

行き詰った考えと感性しか　見つからず

抜け出そうにも　もはや　人間の良心は

欲の力に　悪にとって代わられる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

自分の考えや立場にだけ　固執するのではなく

他者の気持ちや立場に　考えてみることだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

2000年ほど前　

ベツレヘムで生まれた　パレスチナの青年は　

他者のために生きることを　徹底的に貫き

ゴルゴタの丘で　人類の悪を背負い

地球に　愛の花咲かせるべく　地球に変容した
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

今宵

人間一人ひとり　白き波頭のごとく

地球の海で　宇宙の風を受けよ