星のまなざし

ブログ : 関口 シュン ASTERIUM通信
<心理占星術の学びとは>③

<心理占星術の学びとは>③

<心理占星術の学びとは>③
                                 
 
宇宙に煌めく星々のなかで、惑星や衛星は<動く星>に分類されます。

占星術では、動きをもっているからこそ、10種類の惑星に、毎日変わる心模様や行動、人生を創る力や判断力という<動きを司る:心の生命エネルギー>そのものを象徴させています。

一方、星々のなかで、恒星は<動かない星>に分類されます(正確には動きが超遅い星)。

占星術では、動かず安定した恒星から形成されている黄道12星座を12サイン空間に換えて、身体特性や生きる価値観やテーマなどの<変わることのない固有の世界観、文化様式>を象徴させています。

そのため、出生時の10惑星<心の生命エネルギー>それぞれの位置、つまり在サインの種類によって、惑星が使う<文化的世界観>に違いが出るのです。

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先頃、私はこの12サインそれぞれの風土文化、意匠の特性を、<テロワール terroir>と呼びたくなって仕方ありません(笑)。

テロワールとは、もともとは「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉で、ワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指す語で、「生育環境」「産地特性」とも言います。

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惑星が在していれば、「おのずと初めからその特性が出る」と考える方もいるでしょうが、僕はそうは思いません。

そのサインが出自であっても、惑星は何年も何十年もの経験やプロセスを経て(トランジット惑星によるアップデイトもあり)、サインに惑星が育てられて、だんだんとそのサイン特徴の色合い、風味を加えて活かされると考えているのです。

つまり、惑星は、生まれた瞬間にすべてが決定、完成しているわけではなく、使うべき<生命エネルギー>として宿ってはいるものの、それを使う側の(ホロスコープの持ち主)自由意志や思考、感情体験によって使われ方が違ってくるものだからです。

そこに、惑星<動く星 心の星)が、私たち人間の経験によって学習し、成長し、深化していく「可動態」である理由が存在するのです。

私たちの心の星の使い方、サイン特性の活かし方は、ネガティブに扱えば<暗転の人生>となり、ポジティブに使えば<光転の人生>になります。

おおよそ、若き頃や人生の半ばまでは、生まれ育ちの活かし方が「ペーペー」で、後年「ピカピカ」に輝いてゆくことは、私の講座を受けた方はよくご存じだと思いますが(笑)。

すなわち、各惑星がそのサイン風土を土壌として、学びと成長を果たす中で、そのサイン特性ならではの個性ある花を咲かせ、色彩と美を煌めかせ、香りを放ち、実を成熟させてゆくのです。

その意味で12サインは、各惑星を育てる気候風土であり文化、つまりテロワールとなり得るのです。

この<10惑星:動く星:生命エネルギー>、<12サイン:動かない星:恒星:生育環境テロワール>という区別で、占星術を捉え直してみると、新たな気づきがきっとあり、そのサインに惑星を持っていることが、きっと楽しくてなってゆくはずです。

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東京20期心理占星術講座:基礎編(全10回)
2023年9月16日(土)12~17時半より隔週土曜でスタート。
募集締め切り9月13日