星のまなざし
◎
3°-☽
3°
3°-☽3° ＜人里離れた道を散歩する二人の恋人＞
自分の好きに 没頭して
好きと 親密でいよう
誰にも 邪魔されずに
心のうちで 身体のなかで
自分と 好きは
ともに歩き ともに楽しむ
誰にも 理解されずとも
この世の 特別な関係だから
自分と 好きは
離れず歩き ともに笑う
幼いころ 好きだけを 生きていた
嫌いは なくて ただ
わからないが あっただけだった
好きだけは わかっていた
それが すべてだったから
好きな世界は やさしかった
好きな世界は くるんでいてくれた
好きな世界で まどろんでいられた
好きな世界で 泣いても 大丈夫だった
好きな世界は いつも 慰めてくれた
好きな世界は 絶対に 裏切らなかった
裏切ったのは 自分だった
寂しかったのは 自分じゃない
好きの世界が 壊れかけていた
泣いていたのは 自分じゃなかった
だから もう
好きを 手放しはしない 二度と
好きと一緒に 好きな世界を つくる
それが 生きることだった
だから もう
好きと 離れたりはしない 二度と
自分と一緒に 自分の世界を 生きる
それが 生まれるということだった